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腰痛のメカニズム
腰痛について|主な要因|
腰痛の主な原因
腰痛には、鈍痛が続く慢性的なタイプと、突然動けなくなるほどの激痛に襲われる急性的なタイプとがあります。また、その原因も姿勢の悪さ、激しい運動や労働による疲労や損傷、老化、脊髄機能の異常、内臓や全体性疾患、心因性のストレスなどさまざまです。

ここでは、腰痛の代表的な症状と原因についてご説明します。

軽い痛みでも、腰痛に結びつく原因が思い当たらない場合や長期間痛むようなときは、自己判断せずに整形外科の診断を受けることをおすすめします。
慢性筋膜性腰痛症(一般的によくいわれる腰痛)
長時間、立ち仕事やデスクワーク、車の運転などを続けていて「腰が痛くなった」「腰がだるくなった」という経験のある人は多いことでしょう。これは腰の骨を支える筋肉や靱帯(じんたい)に疲労がたまった状態なのです。軽い症状ならば、すぐに回復しますが、筋肉の疲労が積み重なると、腰の筋肉がこわばり、うっ血し鈍い痛みを常時感じるようになります。これが慢性筋膜性腰痛症です。

慢性筋膜性腰痛症の痛みは、痛みを感じたときの状況や人によって異なり、レントゲン検査をしても、異常が認められないことが多くあります。ただし、そのまま放っておくと慢性化して、腰痛が繰り返し出やすくなりますから注意が必要です。

その一方で、このタイプの腰痛は特に治療をしなくても、心掛けしだいで慢性化を防ぐことができます。このような腰痛が起こる主な原因は、悪い姿勢、運動不足、肥満と考えられます。ただ「痛い、重い」と嘆くのではなく、まずは生活態度を改めることから始めましょう。
ぎっくり腰(突発性腰椎捻挫)
一般的に「ぎっくり腰」と呼ばれる腰痛は、正式には突発性腰椎捻挫といいます。
膝を曲げずに重い荷物や物を持ち上げたり、急に身体をねじったとき、あるいは十分な準備体操なしで激しい運動をするなど、腰に負担をかけたときに痛みを感じます。また、くしゃみをした瞬間に激痛が走ることがあります。

突然、息もできないくらいの激痛が走り、動けなくなります。ひどい場合には、歩くこともできず、寝返りを打つこともできません。ぎっくり腰がドイツ語で「ヘキセンシュス=魔女の一撃」と呼ばれていることからも、その痛みのつらさを計り知ることができるでしょう。

痛みの直接の原因は、大きく分けて2つあります。まず、腰椎の周辺にある関節包や靱帯、筋肉、椎間板(椎骨にかかる衝撃を和らげるクッションのような役割を持つ軟骨)などを捻挫あるいは損傷した場合。そして、老化や長期間の腰への負担により、ちょっとした動作が引き金となって起こると考えられる痛みです。

腰椎の捻挫によるぎっくり腰ならば、ほとんどの場合、痛めた組織が回復すると自然に楽になっていきます。数日から2週間前後が目安ですが、痛みが長引く場合や、排尿障害や血尿といった症状が見られたら、すぐに整形外科の診察を受けましょう。腰椎椎間板ヘルニアや腰椎の圧迫骨折の可能性があるほか、骨のガン、尿路結石などの病気が潜んでいることもあります。
椎間板ヘルニア (腰椎椎間板ヘルニア)
椎間板ヘルニア(正式名称=腰椎椎間板ヘルニア)は、何らかの原因で、腰椎部分の椎体と椎体の間にある椎間板に亀裂が入り、中の髄核が押し出され、それが脊髄神経(神経根)を圧迫するため、激しい痛みを感じるのです。

痛みは腰だけでなく、臀部から足にかけてひどい痛みやしびれを感じる座骨神経痛などの症状があり、筋力の低下などを起こすのが特徴です。また、ひどい場合は排尿ができなくなることもあります。
腰椎の正常な椎間板 ヘルニアを起こした腰椎椎間板
腰椎椎間板ヘルニアには急性型と慢性型があります。
急性型は中腰で重い荷物を持ち上げたり、運動で身体をひねったりしたときに起こり、最初は激しい痛みが起こります。ひどい痛みをともないますが、安静にしていれば、次第に痛みは軽くなっていきます。しかし、治療を行わないでいると慢性化する恐れが高いので、整形外科の診察を受けましょう。
慢性型には特にこれと思い当たるきっかけはなく、なんとなく腰や臀部、足などに痛みやしびれが生じたり、治ったりという状態を繰り返します。

原因としては、背骨に負担をかけている日常生活(長時間の座り仕事や運転、運動など)、椎間板の老化(20歳を過ぎると徐々に老化)、骨の老化(加齢、カルシウム不足、骨粗鬆症など)、姿勢の悪さからくる骨盤の歪みなどが考えられます。
腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)
腰部脊柱管狭窄症は、生まれつき脊柱管の狭い人もいますが、椎間板や椎間関節の老化、変形などにより、脊柱管が狭くなり、脊柱管の中を通っている神経が圧迫されるために痛みが起こります。40〜50代以上、特に高齢者に多くみられ、女性より男性にやや多いのが特徴です。

立って腰が伸びた状態で痛みが強く、背筋を伸ばして歩くと、腰から足の裏にかけて痛んだり、足のしびれを感じたり、足がもつれたりするというのが一般的な症状です。このような症状は朝や寒い季節に多く現れます。悪化すると、背中を丸めて寝ないと痛くて眠れなくなります。
腰部脊柱管狭窄症
変形性脊椎症
変形性脊椎症は、椎間板の老化から上下の脊椎の骨が変形したために起きます。周囲の筋肉・靭帯も弱くなります。発症は一般に40歳以後で、若い頃から重労働に従事してきた人や激しいスポーツをしてきた人に多く見られます。痛みの直接的な原因は、筋膜性腰痛症、椎間板症、脊柱管狭窄症などにより起こるものと考えられます。

腰椎を支える筋肉がこわばり、動作の時に痛みを感じますが、身体を動かしていると軽減してくるのが特徴です。しかし、疲れがたまると再び痛みが出てくるので、決して無理をしないことです。
その他の腰痛
転んだり、事故に遭うなどして、外部から衝撃を受けた後の腰の痛みには注意が必要です。特に高齢の人の場合、打撲だけだと思っていたのに、実は骨にヒビが入っていたり、骨折していたというケースもあります。安静にしていても痛むときや、患部に熱がある、痛みが長引くというような場合は整形外科の診察を受けることをおすすめします。

また、腰痛は腰そのものが悪くなくても、内臓などの疾患によって引き起こされることがあります。これらの痛みは、鈍痛となって慢性的に起こることがほとんどです。泌尿器科疾患などのほか、悪性腫瘍の転移など重い病気の可能性もありますから、腰痛が長引くときや、夜間寝ている時に痛みがひどくなるときは、軽い腰痛と見逃さず、医師の診察を受けましょう。
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